これまで数回の転職をしてきた私ですが、実はその中には派遣社員から正社員になった経験があります。
派遣の仕事の中に紹介予定派遣という社員化を前提とした制度があり、それを利用して正社員になりました。
ここでは紹介予定派遣って実際どうなの!?と思っている方に向けて、実体験からのリアルなところを書いてみたいと思います。
これから紹介予定派遣にチャレンジしてみたいと思っている方の参考になれば幸いです。
転職活動の進め方全手順についてはこの記事に、転職スケジュールの立て方はこの記事にまとめてます。
紹介予定派遣とは?
紹介予定派遣とは、派遣社員でありながらも、ゆくゆくはその会社の正社員になることを見据えて働く制度です。
いわば直接雇用を前提とした派遣制度です。
私の場合、約半年ほどの派遣期間を経て、正社員として入社しました。
実際働きながらお互いを見極めていく制度と言えます。
英語では「Temp to Perm」や「Temp to Hire」と言うらしいです!
なぜ紹介予定派遣を利用したのか?
派遣社員として働くうちに、私にはいくつかの悩みが生まれました。
- 何年働いても全く時給が変わることがなくそもそも派遣には評価制度がない
- 派遣社員として働くには限界がありもっと裁量が欲しい
元々正社員で働いていたこともあり、徐々に派遣で働くことへのギャップが生まれてきました。
派遣社員と言えど1年、2年と働いていく中で、社員の人よりも業務に精通したりしていました。
(上司である課長からもそう認める発言もあったり・・・)
またチームの作業効率を上げる部分にも貢献したりしたり、自分自身の業務もかなりこなれてきていましたが、時給が上がることは一度もありませんでした。
この2つを解消するには、再び正社員として働くことが、解決の道だと思ったのです。
そういえば最終的に次が決まって辞める時、社員の人に「意識高いんだね」みたいに言われたの嫌だったなぁw
さて、そこでなぜ普通に正社員の求人に応募せず、紹介予定派遣を利用したか?ですが、その理由は主に2つあります。
- なるべくスムーズに正社員になりたかった
- 正社員の求人に応募することに不安があった
派遣の契約期間を気にしつつ、ちょうどよく契約終了し、それに合わせて次の仕事を始めたいと思っていました。
紹介予定派遣は普通に正社員の求人を探すよりも、個人的な心理的ハードルが低かったです。
また派遣会社からの後押しも受けられるというのもありました。
後押しについては転職エージェントに近いと言えるかも
とはいえ入り口は派遣社員といえど、ゆくゆく正社員になることを想定された選考です。
しっかりと志望動機も聞かれたので、そういう意味では正社員の求人に応募するのとあまり差はなかったのかもしれません。
紹介予定派遣の探し方は?
そもそも派遣で働いていたので、派遣社員として働いていた派遣元の会社の人にその意向を伝えて探してもらいました。
並行して自分でも下記のようなサイトから探したり、他の派遣会社の求人を見て詳細を聞いたりも。
「紹介予定」などで絞り込み検索するのがおすすめ!また紹介予定派遣の特集ページがあったりもします
ただ通常の派遣に比べて求人数も少なく、おそらく倍率も高くなるので、問い合わせても既に進行中なのでと断られるケースも多々ありました。
また探してもらって「いいな」と思っていた求人が、紹介予定派遣から普通の派遣に変わってしまったり・・・ということも。
いろんなことがありながらも最終的には派遣元の会社から紹介された求人で働くことになりました。
今だったら派遣からでもビズリーチなどに登録してみて、スカウトが来るかも見てみるかなと思います
その他に紹介予定派遣に限らず、おすすめの転職サイトについては下記の記事にまとめてます。
紹介予定派遣を探しやすい時期は?
普通の転職でも春と秋に求人が多くなると言われていますが、派遣も似たようなところがあるので、多くの求人が出てくるタイミングに合わせて探すのがいいと思います。
そのタイミングに向けて、履歴書や職務経歴書を見直しておくなど、少しずつできる準備を進めておくとスムーズに進められると思います。
普通の転職でもそうですが、なるべく早めに求人の傾向など見ておくといいと思います!
紹介予定派遣で正社員になるまでの流れ・選考フローは?
少し前の話なので、ちょっと違う点もあるかと思いますが、最終的に正社員になるまでの流れを思い出しつつまとめてみました!
確か1対4だったと思いますが(今考えると多い!)所属する部署の方々と私、そして派遣会社の人に立ち会ってもらって面談しました。
様々な業務がありマルチタスクで働くことになるが大丈夫か?といった質問もありましたね。
1次面談に通った後に、役員の方とも面談しました。役員の方とは形式上といった感じで、そこまで突っ込んで色々なことは聞かれなかった気がします。
ここで約半年ほど派遣社員として働きました。
働きながらそのまま正社員に、というお互いの意向が決まると正社員化するフローが始まります。
入社にあたって会社で指定された適性検査を受ける必要があり、それを受けました。
SPIなどの計算などがあるものではなく、そこまで重いものではなかったです。
この面談の定義を忘れてしまったのですが、最後に再び現場のマネージャーや部長との擦り合わせ面談がありました。既に一緒に働いてきたので、ここは比較的気楽に受けられた気がします。
また最終的に正社員になった時にどういった給与になるか、人事評価ではどのランクになるかなどの提示がありました。
最後に人事部長とマネージャーの方と面談しました。
ここで面談する相手は初めて会う方だったので、結構緊張した気がします。
期間が長いので、その間にちょっとずつ進んでいく形ではありますが、改めて振り返ってみると結構なステップ数がありましたね。
思ったより頑張ってたのかもしれないw
少し残念だったのが、STEP5で提示された人事評価ランクが、STEP6の人事面談の後に下げられてしまったこと。
それにより生じる給与面の差分については、別の形で調整してくれたことがまだ幸いでした。
条件合意後は、入社にあたって必要な書類を提出したり、どんどん進んでいきました。
また派遣会社での有給休暇が結構残っていたので、社員として入社する前に数日お休みを消化したりも。
といっても結構残っていて、消化しきれずでしたが割り切りました!
紹介予定派遣で注意するべきポイント
紹介予定派遣を探し始めて思ったこととして、3つの注意点を感じていました。
- 紹介予定派遣の時給が低めになっていることがある
- 正社員じゃなく契約社員化する紹介予定派遣も結構ある
- 正社員になった後、むしろ派遣社員時代よりも給与が下がることがある
特に紹介予定派遣と言いつつ、正社員じゃなく契約社員になるだけのものは、私は対象外にして考えていました。
また正社員になった後に賞与が出る代わりに時給換算としてはむしろ下がることがあると思います。
特に派遣で残業でバンバン稼いでいたような方は注意だと思います。
そこは社員になることで福利厚生があったりするので、トータルで考えてちゃんと希望に合っているか、長期的に良い環境かどうかを、しっかり見極めていく必要があると思います。
入社後にどんな風に昇格できるかなど、聞けるなら聞いておくのもいいと思います
紹介予定派遣、ちゃんと正社員になれる?
紹介予定派遣について、どのくらいの人が無事社員になっているか?を調べてみると、世間的な割合としては大体半数(50%)程度だそうです。
私が正社員になった時、他にも同時に社員になった派遣の方がいるのですが、みんな社員になっていたので会社によっても違うのかもしれません。
この辺ももし過去の実績など、派遣元の会社にデータなど聞けるのであれば、聞いてみてもいいかもしれません。
また必ずしも紹介予定派遣ではなくても、派遣から正社員になったという人も実は私の周りに結構います。
なので絶対に紹介予定派遣でないと社員になれないかというとそんなこともないと思ってはいますが、紹介予定派遣の場合はちゃんと仕組み化されているのが安心できるポイントなのかなと思います。
何を重視するか、によって選択肢が変わってくるのかなと思いますが、私は社員になることが最優先だったので紹介予定派遣を利用しました
派遣会社の無期雇用になって長く働く道も
私は紹介予定派遣として正社員になる道を選びましたが、派遣のまま無期雇用になり働く道を選ぶ人もいます。
特に大手派遣会社の一つアデコ(Adecco)が行っている無期雇用プログラム「ハケン2.5」は、派遣として働きながらも長期的に働くことを考えられる手段の一つとして検討してみてもいいかもしれません。
アデコ以外でも2.5年以上継続して派遣として働いている場合は応募できて、正社員として働くのはちょっと、でもできるだけ長く働きたいと言う人に向いているプログラムです。
社員になるよりこのパターンが向いている人もいると思います
もちろんアデコは普通に派遣の求人も探せるので、とりあえず登録していろいろ見てみるのもおすすめです。
派遣社員から正社員になってみた感想は?紹介予定派遣を利用してよかった?
いろいろありましたが、振り返ってみて紹介予定派遣で正社員になったこと、私は良かったと思っています。
派遣から正社員になる時に時給自体はそこまで変わらなくても、賞与や福利厚生が変わってくるので全体としての給与を底上げすることができました。
また派遣の時とは異なり、評価や昇給の仕組みもあり、入社後に昇格してさらに年収を上げることができたりもしました。
ただ転職する度に感じていて、最近ではほぼ確信に変わった思いがあるんですけど、転職してすぐに自分の思った通りの状態になると言うことは正直あり得ないということ。
私が紹介予定派遣で入った会社がそれなりの規模の企業だったこともあり、最初は全然思うように仕事が進みませんでした。
メールしても返信がないなどもありました・・・
それでも時間をかけて少しずつ自分のポジションを調整しながら、様々な業務に関わることができました。
そもそも中途で入ると会社の仕組みや環境、文化に馴染むだけでも労力が要りますよね。
派遣として働いていた期間よりも、正社員として働くようになってから、手がける業務の範囲は広がっていきます。
続けていく中で解決していけることも多々あります。
転職したら「できるだけすぐに成果を」と言う声もあると思いますが、個人的には変に焦らず、まず環境やチームに馴染んでいくのが重要だと思います。
もちろんよっぽどできない奴だと思われない程度には、と言うことですが
誰に何を聞けばいいのか、こう言う時どうしたらいいのか、それが分かるかどうかだと思っているので、それを少しずつ把握していくと、格段に働きやすくなっていくと思います。
いろんなプロジェクトや仕事に参加して少しずつ評価されていく中で、徐々にしたい仕事ができたり、仕事がやりやすくなったりしていくと思います。
まとめ
何度か転職してきましたが、いやだからこそ!?転職しないで済むなら別に転職しないで続けたほうが格段に働きやすいよなぁと実は本気で思っています。
長期的に働くことで評価を積み重ねられたり、社内での繋がりが増えたり、時間の積み重ねによるものって時に経験やスキルを凌駕するものがあるということを実感しました。
でも人生いろんなことが起こるので、その中で様々なキャリアの選択というものが生まれてくると思います。
その中でどうしていくか、自分で考える力がついたので、このハードモードな人生経験も悪いものではなかったなと今では思っています。
いつも転職する時には「万が一さらに転職をすることになった時、この選択がプラスに働くかどうか」を考えています。
紹介予定派遣もそんなキャリアの選択肢の一つ。
もし興味を持っている方がいたら、この記事が参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!