ひょんなことから「ITパスポート試験」を受けることになり勉強をしていたところ、びっくりするくらい全然用語や計算式が覚えられない!
とにかく略語の名称がたくさん出てきて、それを覚えるのが大変。
そこでこのブログを使って自分なりの学習ノートを作りました。
これから受験される方の学習に役立てていただければと思います。
過去問ダメダメでしたが一発合格できました!試験の感想なども書いていきます
ITパスポート試験とはどんな試験か
ITパスポート試験(通称iパス)はITに関する基礎知識を網羅的に学習する試験です。
iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
引用元:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/about.html
ITパスポート試験は2009年から行われているそうです。
IT自体、最近のものといえば最近のものですが、10年そこそこの歴史ということで結構最近できた試験なのですね。
私はWebとかアクセス解析の資格はいくつか持っているのですが、ITというくくりでの試験は受けたことがないので「実務ではなんとなくやってるけど体系的に知識を学んだことはない」状況。
今後何かしらの役に立つこともあるかな〜ということで勉強を始めました。
ITパスポートの勉強に使った優れた無料教材
なんと言っても過去問が重要な試験とのことで、一説には試験の半分は過去問からという話もあるとのこと。
その肝心な過去問ですが過去に遡って公式サイトで公開されています。
これすごい親切ですよね。
ただPDFですので、移動中の隙間などで学ぶには少々使い勝手が悪いです。
そこでお世話になったのは、ITパスポート過去問道場。
1問ずつ画面に表示されるので、スマホで勉強するのに便利でした。
ITパスポート試験用に使った参考書などについて
このITパスポート試験を受けるにあたり使った参考書や問題集についてもご紹介します。
無料教材を駆使すれば合格できないこともなさそうですが、全体像を掴むには本もあると良いかなと思います。
実際に購入して使った対策本
恐らくこの本はITパスポート試験用の本の中でトップレベルに有名な本だと思います。
巻末に用語リストが付いていて赤シートで消すこともできるのが便利でした。
問題に慣れるために使ったのがこちらの過去問題集。
本の作り的に回答が確認しやすくなっていたのが、個人的には◎でした。
また映像で見る方が頭に入りやすい!というタイプの人もいると思いますので、そのような場合はオンラインで学べる教材などを活用してみるのも良いかと思います。
ITパスポートが学べるサイト
他におすすめのITパスポート対策本
他にキタミ式や柏木先生の本も有名で、これらの本を推している人も多かったです。
最終的にどれにするかはレイアウトなど好みの問題だと思うので、自分が一番読みやすく頭に入ってきやすそうな形式の本を選ぶので良いと思います。
ITパスポート試験を受けた感想と得点について
2021年8月、なかなか略語が覚えきれず「これは落ちるな・・・」と思いながら受けた試験は案の定
これ知らない!これも何?絶対落ちるじゃんこれ・・・・・・
と思いながら解いてました。
試験中「死・・・」って感じだったのですが、終わってみると合格点を超えており一発合格できました。
合格基準となる総合評価点は600点以上に対し、総合評価点は735点。
- ストラテジ系 860点
- マネジメント系 840点
- テクノロジ系 550点
苦手だと理解していたテクノロジ系が足を引っ張った形ですが、ストラテジとマネジメントは割と点が取れてましたね。
その辺りは普段の業務でも近いところもあり理解も早かったのかもしれません。
また中にはWeb系の問題も含まれるのですが、出題は少なめ。
試験後に後からテキストを確認して「あれ間違えてたな」と思う問題も結構あった気がするのでこの結果は少々びっくりでした。
久しぶりの試験、一発合格できて本当にホッとしました。
絶対落ちるよと受けに行くかすら迷たので、行って良かった〜
ITパスポート試験を受けてから合格証書が送られてくるまで
試験を受けてから合格証書を受け取るスケジュールは以下のページで予め確認ができます。
私の場合は8月の受験だったので、9/14に合格発表、10/15に合格証書の発送でした。
受けた直後に点数が分かるので、受かっただろうと思っても、明確に発表されるとやはりホッとするものです。
合格証書が10/15に発送予定となっていましたが、10/17に無事届きました。
私の受けたITパスポートの試験ではこんな問題が出ました
せっかくなので終了後に即メモを取って、どんな問題だったか記録しておきました。
全体的な印象として時代もあってかセキュリティ関連の問題が多く、特にISMS関連は複数の問題が出ていました。
ここは絶対にに押さえておいた方がいいと思います。
また単に用語の意味だけでなく、その技術をどう活かすのが正しいのか?という理解度を問う問題が結構あったなと思います。
個人的に直前に復習していたにも関わらず曖昧のままだった損益分岐点の計算、実際の試験にも出ていたので「もっとしっかりくっきり記憶しておけば良かった〜」と思いました。
回答したけど正解してたんだろうか・・・
過去問でも度々出てくる用語関連の意味を問う問題は「あ〜これITパスポート好きだよね」という感じで、同じような用語がいくつか出ていました。
「見たことあるけど思い出せない!」「こんなの見たっけ!?」という用語もありました。
時間としては120分あるので、見直す時間はたっぷりあります。
後で確認する用のチェックもつけて置けるので、後から見直ししたり時間がかかりそうな計算問題は後回しにしてゆっくり解いたりするのがおすすめです。
後から見返しやすくなっているのはとても良かったです。
私の場合は見直し時間に回答を変えた問題もいくつかあったので、ちゃんと見直して良かったです。
早く退出することもできるのでみんな早々と試験を終えるかも?と思いましたが意外とみんな最後まで残っていました
試験に合格することだけを考えれば、6割取れれば合格はできるわけなので、どうしても苦手な部分は捨てても良いと思っています。
ITパスポートで覚えておきたい計算式まとめ
自己資本比率の計算
自己資本比率(%)=自己資本÷総資本×100
ROEの計算式
ROE(%)=当期純利益÷自己資本×100
ROEとはReturn On Equityの略で、自己資本利益率のこと。
自己資本に対してどれくらいの利益を生み出したのかを表す。
ROIの計算式
ROI=利益÷投資額
ROIとはReturn of Investmentの略で、投資利益率(費用対効果)のこと。
ROIの値が高いほど、コスパがいいということ。
MTBFの計算式
MTBF=稼働時間の合計÷故障の回数
MTBFとはシステムが故障せずに動いていた時間の平均値。
MTTRの計算式
MTTR=故障時間の合計÷故障の回数
MTTRとはシステムが稼働していなかった時間の平均値。
稼働率
稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)
稼働率とは、システムが故障せずに動いていた時間の割合。
直列システムの稼働率
直列システムの稼働率=装置Aの稼働率×装置Bの稼働率
並列システムの稼働率
並列システムの稼働率=1ー(1ー装置Aの稼働率)×(1ー装置Bの稼働率)
伝送効率
伝送効率(%)=伝送速度÷回線速度
伝送時間
伝送時間=データ量÷伝送速度
ITパスポートで覚えておきたい用語関連まとめ
組織について
職能別組織 | 専門的な機能べつに構成する組織 |
事業部別組織 | 事業別に構成する組織 |
マトリックス組織 | 社員が職能別と事業別の両方に所属する組織 |
プロジェクト組織 | 各部門から専門家を集めて一時的に構成する組織 |
財務諸表
貸借対照表(B/S) | 会社の全財産について書いた表 ある時点での会社の資産、負債、純資産がわかる 資産=負債+純資産 |
損益計算書 | 会社の利益について書いた書類 |
キャッシュフロー計算書 | 会社の現金の出し入れについて書いた書類 |
損益計算書の重要項目
売上総利益 | 売上高ー売上原価 |
営業利益 | 売上総利益ー販管費 |
経常利益 | 営業利益+営業外利益ー営業外費用 |
当期純利益 | 全利益から全費用を引いた金額 |
さまざまな権利関係
著作権 | 死後 70年 | 著作物を創作した時点で発生する権利(無方式主義) 本、音楽、写真、映像、取扱説明書、プログラム、データベース、美術作品に適応 →プログラム言語、アルゴリズム、プロトコルには非適応 |
特許権 | 20年 | 高度な発明のみに与えられる権利 |
実用新案権 | 10年 | プロダクトの形状などの考案を保護する権利 |
意匠権 | 20年 | デザインを保護する権利 |
商標権 | 10年 | トレードマークやサービスマークなどのマークを保護する権利 →商標権のみ更新可能。 |
ビジネスモデル特許 | ITを利用した新しいビジネスモデルに特許が認められる権利。 特許法で保護されている。 | |
不正競争防止法 | 営業秘密を保護する法律 |
ISOの番号シリーズ
ISO 9000シリーズ | 品質マネジメントシステムに関する規格 9000番台に色々あるが、全部品質に関する規格 |
ISO 14000シリーズ | 環境マネジメントシステムに関する規格 ISO14001は、CSRの活動の一つとして挙げられる |
ISO 27000シリーズ | 情報セキュリティマネジメントシステムに関する規格 ISO27001では「ISMS」を規定している →「ISMS」は「Information Security Management System:情報セキュリティマネジメントシステム」であり、機密性・完全性・可溶性の3つをバランスよく維持・改善するための仕組み |
さまざまな分析手法
SWOT分析 | 企業戦略のために自社の経営環境を「強み(Strengths)」「弱み(Weakenesses)」「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」の4つに分類する方法。 最初に各項目を内部環境(自社の努力で変えられる)か外部環境(自社では変えられない)に分類する。 |
PPM | SWOT分析の次に行う分析。 PPMは「Product Portfolio Management」のことで、資源を投下すべき分野や、撤退する分野を分析する手法。 「花形」「問題児」「金のなる木」「負け犬」の4つに分類して分析を行う。 |
RFM分析 | 「最終購買日(Recency)」「購買頻度(Frequency)」「累計購買金額(Monetary)」の3つの英語の頭文字を取り、顧客の購買行動を分析して優良顧客を見つける分析手法。 |
PPMの図を書いたところ↓
花形 | 問題児 |
金のなる木 | 負け犬 |
コトラーの競争戦略
リーダ | 業界トップシェアの企業 リーダの戦略は市場規模の拡大 |
チャレンジャ | 業界で2位以下の企業 チャレンジャはリーダからシェアを奪うことを目標にする 戦略は「リーダと差別化」する |
フォロワ | 業界で2位以下の企業 戦略はチャレンジャとは異なり「リーダやチャレンジャの成功事例を真似する」こと 研究開発などのコストを抑えて、高い利益を生み出すことができる |
ニッチャ | ニッチな市場を狙うシェア率の低い企業 戦略は「売る商品やチャネルを限定し、特定の領域に集中する」こと |
マーケティングミックスと4Pと4C
4P=売り手の視点 | 4C=買い手の視点 |
Product(製品) | Customer value(顧客にとっての価値) |
Price(価格) | Cost(顧客の負担) |
Place(流通) | Convenience(利便性) |
Promotion(販売促進) | Communication(コミュニケーション) |
4PではSWOT分析とは異なり、自社がコントロール可能なもののみ設定が可能。
4C分析を3C分析(三者の視点から経営環境を整理する手法)と混同しないように注意。
イノベータ理論(消費者を商品を買う時期で分類)
イノベータ | 誰も買ってないものを買う |
アーリーアダプタ (オピニオンリーダ) | 新しい商品が出たら情報収集し、いいと思えばすぐに買う |
アーリーマジョリティ | アーリーアダプタに相談して買う |
レイトマジョリティ | 持ってる人が大半になると買う |
ラガード | ほとんどの人が持ってるようにやってようやく買う |
「アーリーアダプタ」と「アーリーマジョリティ」の間に「キャズム」というシェア拡大の壁が存在する。
経営関連の用語
BSC | Balanced Scorecard (バランススコアカード) | 「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」の4つの視点から業績評価を行う。 |
CSF | Critical Success Factors (重要成功要因) | 戦略目標を達成するために必要となる具体的な要因のこと。 CSFに設定するのは主に「定性的」な項目。 →定性的とは数字で表すことができない、社員のモチベーションなどの項目 |
KPI | Key Performance Indicator (重要業績評価指標) | 戦略目標の達成状況を示す指標のこと。 KPIはCSFに対して「定量的」な数値指標を設定する。 ゴールに対してどのくらい進んでいるかをKPIで点検する。 |
ERP | Enterprise Resource Planning (企業資源計画) | 経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報を統合的に管理する手法。 |
CRM | Customer Relationship Management (顧客関係管理) | 顧客との良好な関係を構築し、長期的に利益を得る手法。 CRMでは顧客の個人情報や購買履歴などの情報を一元管理します。 →個人情報保護についてきちんと理解しておく必要がある。 |
SFA | Sales Force Automation (営業支援システム) | 各営業担当者が持っていた情報を一元管理し、より効率的な営業活動を行う。 |
SCM | Supply Chain Management (供給連鎖管理) | 社内だけでなく社外も含め、調達・生産・販売のプロセス全体の最適化を行う。 在庫数を最適化したり、効率的な企業連携ができるようになる。 →ERPと似ているが、ERPが社内の最適化であるのに対し、SCMは社外も含めた全体プロセスの最適化である。 |
さまざまなシステム
RFID | Radio Frequency Identification | 電波や電磁波を使い、非接触で情報をやりとりする技術 代表例はICタグ(SuicaやPASMOなど) |
NFC | Near Field Communication | RFIDの規格の一つで、近距離無線通信の規格。 通信距離は数センチ。 NFCの例は運転免許証や、交通系ICカード、電子マネーなど。 →NFCとQRコードの違いがよく問われる。違いは、QRコードはカメラで読み取れ、Webサイトに掲載でき、紙にプリントできること。NFCはICチップのメモリに何度も書き込みができること。 |
GPS | Global Positioning System (全地球即位システム) | 3つ以上の衛星電波を使い、現在位置を測定する仕組み。 |
AI | Artificial Intelligence (人工知能) | 人の振る舞いをコンピュータで再現する技術。 |
機械学習 | Machine Learning | 人の学習能力をコンピュータで再現する技術で、AI技術の一つ。 コンピュータに学習用データを与え、コンピュータ自身が予測や意思決定を行えるようになる。 |
ニューラルネットワーク | 人の脳にあるニューロン(神経回路が信号をやりとりする)を、コンピュータ上に再現する技術で、機械学習の一つ。 | |
ディープラーニング | 深層学習 | ニューラルネットワークを何層にも重ねた多重構造の機械学習。 |
トレーサビリティ | 生産から販売までの履歴を追うことができる仕組み。 | |
POSシステム | 商品の販売状況を管理し、経営に役立てる仕組み。 |
さまざまな生産方式と生産管理
受注生産方式 | 注文を受けてから生産を開始する方式。 |
見込生産方式 | 計画に基づいて見込数量を生産する方式。 |
JIT生産方式 (ジャストインタイム生産方式) | 必要なものを必要な時に必要なだけ生産する方式。 →トヨタの生産方式の一つで、別名「かんばん方式」とも →JIT生産方式を取り入れた無駄のない生産方式を「リーン生産方式」とも |
ライン生産方式 | 作業員を生産ラインに配置して、ベルトコンベアなどで流れてくる製品を組み立てる方式。 |
セル生産方式 | 一人または数人で生産の全工程を担当する方式。 |
リードタイム | 始めてから終わるまでの所要時間 |
不良率 | 欠陥製品の割合 |
不留り率 | 欠陥のない製品の割合 |
IoTシステムと組込みシステム
IoTシステム | モノがインターネットにつながって互いに情報のやり取りをすること。 |
Society 5.0 | 内閣府が提唱する未来社会のためのコンセプト →サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会 |
スマートファクトリー | 工場の機械をネットワークに繋げて効率化した工場で、スマート工場とも。 |
インダストリー4.0 | IoTやAIを使った製造業の革命のこと。 第二次革命は電気を使った産業革命で、第三次はコンピュータを使った産業革命。 |
組込みシステム | 特定の機能を実現するシステム (ハードウェア+ソフトウェア) |
組込みソフトウェア | 特定の機能を実現するためのソフトウェア →上書きされることを想定していないファーム(固定した)ウェア |
情報システム戦略関連
EA | Enterprise Architecture (エンタープライズアーキテクチャ) | 企業や政府など、大きな組織の情報システムを最適化する手法 |
SoE | System of Engagement | 顧客目線を取り入れたシステムのこと ユーザとの関係を強化するシステム |
SoR | Systems of Record | 従来のように手作業を自動化するだけのシステムのこと 基本的な動作を正しく行うシステム |
業務プロセス関連
流れ図 | フローチャート | アルゴリズムを表す |
DFD | データフロー図 | 4種類の記号を使ってデータの流れを表す図 入力→処理→出力の流れがわかるもの 時間の流れや処理の順番は示さない |
E-R図 | Entity-Relationship Diagram | データの関係性をエンティティ(実体=名詞)とリレーションシップ(関連=動詞)の二つを使って表す図 関係データベースを作る際の設計図となる |
BPMN | Business Process Modeling Notation | ビジネスプロセスを表す 標準化が進められているビジネスプロセスの表記方法 |
BPR | Business Process Reengineering (業務プロセスエンジニアリング) | 企業全体の業務プロセスを抜本的に再設計する手法 部分最適ではなく全体最適を目的とする |
BPM | Business Process Management (業務プロセス管理) | 業務プロセスを見直し、継続的に改善する手法 BPRを行った後にBPMを継続する |
ワークフローシステム | 書類を電子化して、社内の手続きを効率化すること | |
RPA | Robotic Process Automation | ソフトウェアロボットで事務作業を自動化することで効率化すること RPAは工場のロボットではなく、定型的な作業しかできない |
ソリューションビジネス関連
オンプレミス | 自社に自社のサーバを置く |
ハウジングサービス | 他社に自社のサーバを置く |
ホスティングサービス | 他社に置かれた他社所有のサーバを借りる →サーバの所在が明確 |
クラウドコンピューティング | 他社に置かれた他社所有のサーバを借りる →サーバの所在が不明確 |
クラウドコンピューティング関連
IaaS | Infrastructure as a Service | ハードウェアなどの基盤をインターネット上で提供する 様々な変更がインターネット経由で簡単に可能 →ハードウェアのみ |
PaaS | Platform as a Service | プラットフォームをインターネット上で提供する →ハードウェア+OS |
SaaS | Software as a Service | ソフトウェアをインターネット上で提供する →ハードウェア+OS+アプリケーションソフトウェア |
DaaS | Desktop as a Service | デスクトップ環境をインターネット上で提供する →ハードウェア+OS+アプリケーションソフトウェア+デスクトップ環境 |
システムいろいろ
BI | Business Intelligence | データを分析して経営の意思決定に役立てようとする手法や技術 アナリスト以外でもデータ分析が行えるBIツールが存在する BIはデータウェアハウスに集約されているデータを分析する |
データウェアハウス | 意思決定に役立てるためのデータの集まり →ここに蓄積したデータは、更新したり削除したりしない | |
ビッグデータ | 従来のシステムでは扱いができないほどの大量で複雑なデータ 特徴は「データが膨大」で「データの種類が多様である」こと | |
データマイニング | 蓄積されているデータから有益な情報を取り出す手法 | |
ディジタルディバイド | Digital Divide | 情報リテラシの違いにより生じる経済的・社会的な格差のこと ディバイドには「格差」という意味がある |
デジタルトランスフォーメーション | Digital Transformation | 新しいデジタル技術を活用し、新たな価値を生み出すこと |
SLCP | Software Life Cycle Process (ソフトウェアライフサイクルプロセス) | ソフトウェアの企画、要件定義、開発、運用、捕手までの一連の活動 それらの活動内容を定義した国際規格 →ISO/IEC 12207としてISOで標準化 |
共通フレーム | ソフトウェア開発と取引を適正化するために、基本となる作業項目を定義した本 用語などの定義を統一した本 →IPAが主体となって「共通フレーム」という本を作成している |
ソフトウェアライフサイクルの5つのプロセス
企画→要件定義→開発→運用→保守
必ずしも5つではなく4つになることもあるが、順番が入れ替わることはない。
企画と要件定義
企画プロセス | 以下の二つ。 ・システム化構想の立案 ・システム化計画の立案 |
企画プロセスの目的 | システムを実現するための実施計画を得る |
システム化構想の立案プロセス | 経営上のニーズや課題を確認 |
システム化企画の立案プロセス | 費用とシステム投資効果を予測 |
要件定義プロセス | システムの機能や性能を決める |
要件定義プロセスの目的 | ユーザーニーズを知る |
調達について
RFI | Request For Information (情報提供依頼書) | ベンダに対し、ベンダの実績や技術、経験などの情報を送るように求める文書 目的は以下の二つ。 ・ベンダの一次審査 ・自社が知らない技術情報を得る |
RFP | Request For Proposal (提案依頼書) | 発注候補のベンダに対し、具体的な条件や情報を記載した提案書を依頼する文書 後々のトラブルを防ぐため、明確化する |
テストの種類
単体テスト | 開発者が担当 | プログラムのバグを検証する。 通常ホワイトボックステストで行う。 |
結合テスト | 開発者が担当 | プログラム同士を組み合わせ、データの受け渡しや連携を検証する。 通常ブラックボックステストで行う。 |
システムテスト | 開発者が担当 | システムが仕様通りに動作するかを検証する。 |
運用テスト | ユーザが担当 | 本番環境下でテストし、要件通りに動作するか検証する。 |
ホワイトボックステスト | プログラムの内部構造を分析して確認する。 全ての処理を実行し、動作を確認。 →全ての分岐を検証。 | |
ブラックボックステスト | 入力と出力だけに着目し、入力に対する出力が仕様通りかどうか確認する。 プログラム処理がどのように行われているかは問題にしない。 →主に結合テストとシステムテストで実施される。 →全ての処理はテストしないため、不具合が残る可能性がある。 |
見積もり方法
ファンクションポイント法・・・システムの機能に点数をつけて開発費用を見積もる。現在最も普及している見積方法。
様々な開発方法
Dev Ops デブオプス | Development+Operations | 開発担当と運用担当が連携して開発する手法。 ユーザにより良い製品を届けるように取り組む。 |
XP | eXtreme Programming | アジャイル開発方法の一つ 19のプラクティスが定義された開発方法 そのうち重要なのは以下の三つ。 ・テスト駆動開発(テストに通るようにプログラムする) ・ペアプログラミング(2人のプログラマが組んで開発) ・リファクタリング(機能は変えずに内部構造を整理する) |
EUC | End User Computing | システムを利用する部門が主体的にシステム開発に関わる |
RAD | Rapid Application Development | 少人数チームでプロトタイプ開発を繰り返し、短期間で開発する |
リバースエンジニアリング | 既存のプログラムを解析し、仕様や設計を取り出す →従来の開発の流れはフォワードエンジニアリング | |
スクラム | 開発チームの一致団結を考えた開発手法 |
サービスマネジメント関連
ITIL | Information Technology Infrastructure Library | ITサービスマネジメントのベストプラクティスについて書かれた本 |
SLM | Service Level Management (サービスレベル管理) | サービスの提供者と利用者が合意した品質や範囲を維持・改善する活動 PDCAで改善していく |
SLA | Service Level Management (サービスレベル合意書) | 提供者と利用者の間で取り決めた品質や範囲について明文化したもの |
可用性管理 | サービスを使いたい時にちゃんと使えること |
サービスサポート関連
インシデント管理 | 問題が起こったときにサービスを速やかに復活させる |
問題管理 | 問題の根本原因を明らかにし、再発防止する |
構成管理 | IT資産を把握し、不正利用を防止する |
変更管理 | システムの変更を承認し、実施計画を立てる |
リリース管理 | 変更管理で承認された内容を本番環境に反映する |
サービスデスク | トラブルなどの問い合わせ関連を引き受ける窓口 |
ファシリティマネジメント関連
BCM | Business Continuity Management (事業継続管理) | 災害などが起きた時でも企業活動を継続する経営方法 事前に準備しておくことがポイント |
BCP | Business Continuity Plan (事業継続計画) | 災害や事故を予測して、いかに事業を継続するかをまとめた計画 |
UPS | Uninterruptible Power Supply (無停電電源装置) | 停電した時に一時的に電力を供給する装置 しかしあくまで一時的である点に注意 |
自家発電装置 | UPSよりも長い間電力供給をする装置 UPSと併用する |
ガバナンス関連
コーポレートガバナンス | 株主を中心としたステークホルダが経営を監視すること |
ITガバナンス | ITを利用したコーポレートガバナンス ITを適切に活用し、あるべき姿に導くための仕組みを会社に組み込むこと |
データの単位
テラ | T | 1,000,000,000,000 | 10 12 |
ギガ | G | 1,000,000,000 | 10 9 |
メガ | M | 1,000,000 | 10 6 |
キロ | k | 1,000 | 10 3 |
(基準) | 1 | 1 | |
ミリ | m | 0.001 | 10 -3 |
マイクロ | μ | 0.000001 | 10 -6 |
ナノ | n | 0.000000001 | 10 -9 |
ピコ | p | 0.000000000001 | 10 -12 |
分散処理システムの種類
クライアントサーバシステム | クライアント側の要求をサーバが処理する分散処理システム 通常は専用のソフトウェアを前もってクライアント側にインストールしておく |
Webシステム | インターネットとWebブラウザを利用するシステム 専用のソフトウェアをインストールする必要はない |
シンクライアント (Thin Client) | クライアント側に最低限の機能しか持たせず、サーバ側でアプリケーションやデータを管理する形態 →シンクライアントでは、クライアント側にデータは保存されない |
システム構成の分類
シンプレックスシステム | 一つのコンピュータだけで構成するシステム 最もシンプルな構成のシステム |
デュプレックスシステム | メインコンピュータと故障時のサブコンピュータの二つから構成するシステム |
デュアルシステム | 二つのコンピュータが全く同じ処理を行い、互いの結果を称号し合うシステム 二つあっても行っていることは同じなので、処理自体はシンプレックスシステムと同じ →最大の特徴は異常を把握できる点 |
RAID(ハードディスクの構成を変更して強いシステムを作る)
RAID 0 | ストライピングともいう。 複数のハードディスクに分散してデータを書き込むので、データの読み書きを高速化できる。 |
RAID 1 | ミラーリングともいう。 複数のハードディスクに同じデータを書き込むので、保存容量はストライピングに比べ少なくなり、処理も遅くなる。 |
RAIDは全部だと0〜6までの7レベルあるが、2〜6はITパスポートではそれほど出題されない。
システムの信頼性についてなど
MTBF | Mean Time Between Failures (平均故障間隔) | システムが正しく動いていた時間の平均値 →稼働時間を足して故障回数で割る |
MTTR | Mean Time To Repair (平均修理時間) | システムが動いていなかった時間の平均値 →故障していた時間を足して故障回数で割る |
稼働率 | システムが動いていた時間の割合 →正しく動いていた時間を、正しく動いていた時間と故障時間の合計で割る | |
フォールトトレラント | Fault Tolerant | コンピュータが故障してもシステムを停止させない設計のこと |
フェールソフト | 一部に障害が起きた時、システム全体を止めずに動作させる設計のこと | |
フェールセーフ | 障害が起きた時、システムよりも安全性を優先させる設計のこと | |
フールプルーフ | 間違った使い方をしても、異常が発生しないようにする設計のこと |
OSS
オープンソースソフトウェア
(オープンソースソフトウェア、って書かれたらわかるけどOSSって出たら多分フリーズする)
記憶装置の種類
主記憶装置 (主記憶) | CPUが直接読み書きする 主記憶やメインメモリとも呼ばれる →データを高速に出し入れ可能 →コンピュータの電源を落とすと消失する |
補助記憶装置 (補助記憶) | 主記憶を補助するための記憶装置 データを長期的に保存することが目的 →ハードディスクやSSDなどが代表的な例 →SSDは振動や衝撃に強く、ハードディスクよりも消費電力が少ないため今後に期待されている |
キャッシュメモリ | CPUの内部に搭載されている高速の記憶装置 キャッシュメモリを使用することでCPUは処理時間を短縮する 頻繁に使うデータは主記憶ではなくキャッシュメモリに保存することで、全体の処理速度を早くすることができる |
半導体メモリ (メモリ) | 半導体に電気を通してデータを保存することができる装置 |
各媒体の保存容量と記録方法
CD | 約700MB | 光を使う |
DVD | 約4.7GB | 光を使う |
BD | 約25GB | 光を使う |
USBメモリ | 半導体メモリにあるデータを読み書きする | 電気を使う |
SDカード | 半導体メモリにあるデータを読み書きする | 電気を使う |
HDD | 磁気を使う |
メモリの種類
RAM | 揮発性メモリ (電源が切れると消える) | DRAM | 主記憶でリフレッシュを繰り返す |
RAM | 揮発性メモリ (電源が切れると消える) | SRAM | キャッシュメモリでリフレッシュ不要 |
ROM | 不揮発性メモリ (電源が切っても消えない) | マスクROM | |
ROM | 不揮発性メモリ (電源が切っても消えない) | PROM | EPROM EEPROM・・・フラッシュメモリ(SSD、USB、SDカード) |
データベース管理
DBMS | DataBase Management System (データベース管理システム) | アプリケーションソフトの要求に応じデータベースを操作するシステム 以下の流れで操作 ユーザ→アプリケーションソフト→DBMS→データベース DBMSの主な機能は以下 ・データ操作 ・トランザクション管理 ・排他制御(最も重要) |
SQL | Structured Query Language | 関係データベースを操作するための言語 |
選択 | テーブルから特定のレコード(横)のみ取り出す | |
射影 | テーブルから特定のフィールド(縦)のみ取り出す | |
結合 | 複数のテーブルを一つにまとめる |
ネットワーク関連
ESSID | Extended Service Set Identifier | 無線LANのネットワークの名前 またはアクセスポイントを識別する名前 |
PoE | Power over Ethernet | イーサネットのケーブルを使って電力供給する |
PLC | Power Line Communication | 屋内の電力線を通信回線として利用する |
プロトコル関連
SMTP | 電子メールを送信するためのプロトコル |
POP | 電子メールを受信するためのプロトコル |
IMAP | メールサーバ上で電子メールを閲覧するためのプロトコル |
DHCP | IPアドレスを自動的に取得するためのプロトコル |
SSL/TLS | WebブラウザとWebサーバの間の通信を暗号化するプロトコル |
インターネット関連
ポート番号 | アプリケーションソフトごとに指定される情報の出入り口を示すもの これを使って通信相手となるアプリケーションソフトを特定できる | |
MACアドレス | Media Access Control address | ネットワーク機器それぞれに割り当てられているユニークな宛先 →IPアドレスは最終的な通信相手を特定するが、MACアドレスは次の通信相手を特定する(経由地点) |
DNS | Domain Name System | ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み |
IPv6 | 128ビットで構成 16ビットごとにコロンで区切って16進数で表記する IPアドレスの枯渇問題を解決する次世代プロトコル | |
グローバルIPアドレス | 世界で一つのIPアドレス インターネットに接続する際に使用 | |
プライベートIPアドレス | LAN内だけで使うIPアドレス インターネットには直接接続しない | |
NAT | Network Address Translation | プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換する仕組み |
FTTH | 光ファイバを使った家庭向け通信サービス | |
BLE | Bluetooth Low Energy | Bluetoothの一つで、省電力仕様 |
LPWA | Low Power Wide Area | BLEより通信距離が長く、LTEよりも省電力 省電力+広範囲 |
エッジコンピューティング | IoT機器の側にサーバを設置して応答速度を早める |
情報セキュリティ関連
クラッキング | コンピュータに不正侵入する | |
ソーシャルエンジニアリング | 心理的な隙間を利用して秘密情報を入手する ショルダーハックもその一つ (肩越しにパスワードを盗み見る) | |
マルウェア | Malware | 悪意のあるソフトウェアをまとめてこう呼ぶ コンピュータウイルスやランサムウェア、スパイウェア、全てマルウェアの一つ |
ボット | 指令によって一斉攻撃を行うプログラム | |
スパイウェア | Spyware | 気づかれないように情報を収集する |
ランサムウェア | Ransomware | PCなどを使用できなくして金銭を要求する |
トロイの木馬 | 問題なさそうに見せかけてインストールさせ、コンピュータに侵入するソフトウェア | |
RAT | Remote Administration Tool Remote Access Tool | ネットワーク経由で操作するマルウェア |
フィッシング | Phishing | 偽サイトに誘導してクレジットカード情報などを入力させ、情報を不正取得する |
SPAM | 無差別に送られてくる迷惑メール | |
DoS攻撃 | Denial of Service Attack | サーバへのリクエストを大量に送ってサービス不能状態にすること |
総当たり攻撃 | Brute Force Attack | ありとあらゆるパスワードの組み合わせを実行してパスワードを割り出す攻撃 |
BYOD | 許可を得て自分の端末を業務で使う | |
ISMS | Information Security Management System (情報セキュリティマネジメントシステム) | 機密性、完全性、可用性を維持・改善するシステム |
暗号技術
共通鍵暗号方式 | 暗号化と復号で同じ鍵を使用する |
公開鍵暗号方式 | 公開鍵と秘密鍵を使って暗号化する 公開鍵は公開してしまうが、復号に使う鍵は対になった鍵(秘密鍵)のみで行える →暗号は誰でもできるが復号は特定の人のみ |
ディジタル署名 | 電子的に署名を行う(公開鍵暗号方式を使用) ネット上で書類を送るときに印鑑が押せない代わりに使用する 秘密鍵で暗号化し、公開鍵で復号する →公開鍵暗号方式とは逆で、誰でも復号できるが暗号化は特定の人しかできない |
認証局 | ディジタル署名が本人のものだと認証する機関 →CA(Certification Authority)ともいう |
PKI | 公開鍵の持ち主を保証する仕組み |
ITパスポートの勉強で思わず「へ〜」と思ったこと
ユーザーなのかユーザなのか、リーダーなのかリーダなのか、マネージャーなのかマネージャなのか、Webの仕事をしていると言ってもシステム関連のことをやることもあり、「ー」がいるのかいないのか今まで疑問に思っていました。
実はこれ「3音以上の単語は長音(ー)を省略する」という決まりがあるらしいのです。
だから「エラー」はそのまま、「リーダー」は「リーダ」なのだそう。
これ意外と長年のちょっとした疑問だったので、「へ〜」×100でした。
まとめ
ITパスポート試験は、集中して勉強すれば効率的に学べて早めに合格することも可能だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
ITパスポートが学べるサイト